第8戦車大隊(だいはちせんしゃだいたい、JGSDF 8th Tank Battalion)は、大分県玖珠郡玖珠町の玖珠駐屯地に駐屯していた陸上自衛隊第8師団隷下の機甲科(戦車)部隊で西部方面戦車隊の新編に伴い、2018年(平成30年)3月26日をもって部隊廃止となった。
概要
大隊本部、本部管理中隊および4個戦車中隊で編成され、大隊長は2等陸佐が充てられていた。第4師団管内の玖珠駐屯地に駐屯していた。
第8師団公式サイトでは、第8師団の虎の子部隊と呼ばれていた。部隊マークは、第8師団の部隊章である8をかたどった兜の鍬形に、西方の守護神(鎮西の守護神)である白虎を重ね合わせていた。中隊ごとに、そのバックに塗られているオレンジのラインの本数で、所属がわかるようになっていた(本部管理中隊:0本、第1戦車中隊:1本、第2戦車中隊:2本等)(第8師団隷下の第42即応機動連隊の16式機動戦闘車にも同様の意匠のマークとなっているが、鍬形の色等が微妙に違う、また、玖珠駐屯地で新編された西部方面特科連隊第2特科大隊にも白虎が引き継がれている)。2018年(平成30年)時点で、唯一の即応予備自衛官が所属する戦車部隊であった。
玖珠駐屯地には第4戦車大隊も駐屯していた。
沿革
- 1962年(昭和37年)8月15日:第8戦車大隊(3個戦車中隊基幹)が北熊本駐屯地において編成完結。第8師団に隷属。
- 1979年(昭和54年)3月26日:第8戦車大隊が北熊本駐屯地から玖珠駐屯地へ移駐。
- 1981年(昭和56年)3月25日:第8師団の甲編成に伴い、第4戦車中隊を新編。
- 1991年(平成3年)3月28日:戦車の北転事業の影響により、第4戦車中隊が廃止。
- 2005年(平成17年)3月28日:第8師団を即応近代化師団に改編。
- 第4戦車中隊を再編。
- 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第8後方支援連隊第2整備大隊第2整備大隊戦車直接支援中隊へ移管。
- 2014年(平成26年)11月2日:10式戦車が配備される。
- 2018年(平成30年)3月26日:第8戦車大隊(玖珠駐屯地)が廃止。
- 第1~第3戦車中隊は新編の西部方面戦車隊に第1~第3戦車中隊として編入。
- 第4戦車中隊は廃止され、一部人員を第42即応機動連隊機動戦闘車隊に編入。
廃止時の部隊編成
- 第8戦車大隊本部
- 本部管理中隊「8戦‐本」:10式戦車、96式装輪装甲車、軽装甲機動車
- 第1戦車中隊「8戦‐1」:10式戦車、74式戦車、96式装輪装甲車
- 第2戦車中隊「8戦‐2」:10式戦車、74式戦車、96式装輪装甲車
- 第3戦車中隊「8戦‐3」:10式戦車、74式戦車、96式装輪装甲車
- 第4戦車中隊「8戦‐4」:74式戦車、96式装輪装甲車
整備支援部隊
- 第8後方支援連隊第2整備大隊第2整備大隊戦車直接支援中隊「8後支‐2‐戦」(玖珠駐屯地):2005年(平成17年)3月28日から2018年(平成30年)3月26日の間。
主要装備
- 74式戦車 (第1、第2、第3、第4)
- 10式戦車 (本管、第1、第2、第3)
- 96式装輪装甲車
- 軽装甲機動車
- 1/2tトラック / 73式小型トラック
- 1 1/2tトラック / 73式中型トラック
- 3 1/2tトラック / 73式大型トラック
- 89式5.56mm小銃
過去の装備
- M4A3E8戦車
- M24軽戦車
- 61式戦車
- 73式装甲車
- 11.4mm短機関銃M3A1
脚注
参考文献
- PANZER臨時増刊 ウォーマシンレポート50 陸上自衛隊の戦車部隊 その歴史と現状 アルゴノート社 2016
- 陸上自衛隊機甲科全史 菊池征男著 イカロス出版 2017
関連項目
- 富士学校 / 富士教導団 / 戦車教導連隊
- 第1機甲教育隊
- 第4戦車大隊
外部リンク
- 第8師団ウェブサイト 第8戦車大隊



