『BIG WAVE』(ビッグ・ウェイブ)は、1984年6月20日 (1984-06-20)に発売された、山下達郎のサウンドトラック。
解説
サーフィンを題材としたウォルター・マルコネリー監督のドキュメンタリー映画『ビッグ・ウェイブ』のサウンドトラック。
A面は映画のための書き下ろしを含む自身のオリジナル曲。B面はザ・ビーチ・ボーイズなどのカヴァーで構成されたサウンドトラック。A面を全てザ・ビーチ・ボーイズのカヴァー曲で構成した自主制作盤『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』と反対に、本作ではB面にザ・ビーチ・ボーイズとブライアン・ウィルソンに関連した楽曲が収録されている。夏に関連した楽曲が収録され、一部は『MELODIES』や『FOR YOU』からの再収録となっている。1984年 (1984)は自身のコンサート・ツアーに加えて竹内まりやの復帰作『VARIETY』のレコーディングとも重なり、スケジュールがかなりタイトだったため、既発曲のリミックスにもかなり助けてもらったが、それでもこれまで録音した英語詞の作品を一枚のアルバムにまとめることが出来、その意義もとても大きかったと思うという。
それまで英語がさほど堪能というわけではなく、もともと洋楽好きだったことから、英語の歌は耳で覚えた適当な雰囲気英語で、それでも割と発音がいいと言われていた。そのためあくまで我流の、レコードから耳覚えのある発音で英語曲を歌っていた。山下はそのことが不安で不満だったことから、この際にと1か月の間、本アルバムのオリジナル曲の作詞を行ったアラン・オデイ(Alan O'Day)に歌入れに立ち会ってもらいつつ、英語の発音を徹底的に矯正してもらうことにした。当時ディレクターだった小杉理宇造は、あまりの厳しいトレーニングぶりに、もう少し抑制するように話したところ、アランは「いや。これはタツが徹底的にやってくれと言っているから、僕だってそんなにやりたくはないんだけれど、やってるんだ」と答えたという。山下はそう言った記憶はなかったが、「初めからいろんな事を指摘されたので、ならばこの際だから徹底的に自分の発音を治そうと思って、自分がそうやってアランにお願いしたのだと思う」と回想している。その結果、発音は大幅に改善され、それ以降は安心して英語の歌が歌えるようになったという。
歌詞カードには福田一郎のアルバム解説を収載。また、アナログの初回プレス盤は同封の歌詞カードに間違いがあったため、訂正後の歌詞カードが別途添付されていた。
山下と親交の深い桑田佳祐はサザンオールスターズの9枚目のオリジナル・アルバム『Southern All Stars』に、このアルバムから受けた影響へのオマージュとして、「忘れられたBig Wave」を収録している。
2024年、発売から40年経つが、ボーナス・トラックを出し尽くしてしまった事とライブや楽曲制作等スケジュールが詰まっていると言う理由で40周年記念盤の制作を断念。その代わりに6月30日放送の『サンデー・ソングブック』にて「アルバム『ビッグ・ウェイヴ』40周年記念ミニ特集」を組む事で発売40周年を祝うとしている。
映画の興業収入はイマイチでヒットしなかったが、本作は映画とは関係なく売れたと語っている。
収録曲
Side A
- THE THEME FROM BIG WAVE –ビッグ・ウェイブのテーマ– – (3'37")
- JODY – (3'49")
- ONLY WITH YOU – (3'41")
- MAGIC WAYS – (4'45")
- YOUR EYES – (3'12")
- I LOVE YOU...Part II – (2'02")
Side B
- GIRLS ON THE BEACH – (2'42")
- PLEASE LET ME WONDER – (3'04")
- DARLIN' – (3'27")
- GUESS I'M DUMB – (3'11")
- THIS COULD BE THE NIGHT – (4'00")
- I LOVE YOU...Part I – (2'02")
クレジット
スタッフ
リリース履歴
脚注
注釈
出典
外部リンク
- Warner Music Japan
-
- 山下達郎「BIG WAVE」 – DISCOGRAPHY
- 山下達郎 OFFICIAL SITE
-
- BIG WAVE – Discography ALBUM MOON/WARNER
- その他
-
- Big-Wave-ビッグウェイブ - Discogs (発売一覧)

![]()


