トム・アスピナルTom Aspinall、1993年4月11日 - )は、イギリスの男性総合格闘家。グレーター・マンチェスター・サルフォード出身。チーム・カオボン/アスピナルBJJ所属。現UFC世界ヘビー級暫定王者。UFCパウンド・フォー・パウンド・ランキング10位。

来歴

ポーランド系イギリス人の家庭に生まれる。父親の影響で7歳から格闘技のトレーニングを始め、レスリングとボクシングを経験。ブラジリアン柔術に転向後は、全英選手権で黒帯以外の全ての帯のクラスで優勝を果たした。その後、父親がチーム・カオボンの柔術インストラクターに就任したことで、本格的に総合格闘技のトレーニングを始めた。

総合格闘技

アマチュア総合格闘技で9戦全勝を飾り、2014年にプロ総合格闘技デビュー。イギリスの団体を主戦場に9戦7勝(6KO・1一本)の戦績を残す。

UFC

2020年7月26日、UFC初出場となったUFC on ESPN: Whittaker vs. Tillでジェイク・コリアーと対戦し、ボディへの右膝蹴りからワンツーで開始45秒のTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2021年2月20日、UFC Fight Night: Blaydes vs. Lewisで元UFC世界ヘビー級王者のアンドレイ・アルロフスキーと対戦し、リアネイキドチョークで2R一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2021年9月4日、UFC Fight Night: Brunson vs. Tillでヘビー級ランキング14位のセルゲイ・スピバックと対戦し、右肘打ちでダウンを奪いパウンドで1RTKO勝ち。2試合連続のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2022年3月19日、UFC Fight Night: Volkov vs. Aspinallでヘビー級ランキング6位のアレキサンダー・ヴォルコフと対戦し、ストレートアームバーで1R一本勝ち。3試合連続のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2022年7月23日、UFC Fight Night: Volkov vs. Aspinallでヘビー級ランキング4位のカーティス・ブレイズと対戦し、右ローキックを放った際に右膝を負傷し開始15秒のTKO負けとなった。 試合後の検査で右膝内側側副靭帯と半月板の断裂に加えて前十字靭帯が損傷していることが判明した。

2023年7月22日、1年ぶりの復帰戦となったUFC Fight Night: Aspinall vs. Tyburaでヘビー級ランキング10位のマルチン・ティブラと対戦し、右肘打ちから右ストレートでダウンを奪いパウンドで1RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

UFC世界王座獲得

2023年11月11日、UFC 295のUFC世界ヘビー級暫定王座決定戦でヘビー級ランキング2位のセルゲイ・パブロビッチと対戦。右ストレートをテンプルにヒットさせ、効かせたところに再びテンプルへの右ストレートでダウンを奪いパウンドで1RKO勝ち。暫定王座獲得に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。当初は同大会で正規王者ジョン・ジョーンズとスティーペ・ミオシッチのUFC世界ヘビー級タイトルマッチが予定されていたが、ジョーンズがスパーリング中に左大胸筋を断裂し欠場したため、タイトルマッチのバックアップファイターであったパブロビッチと大会2週間前のオファーを受けたアスピナルの暫定王座決定戦が組まれた。

2024年7月27日、UFC 304のUFC世界ヘビー級暫定タイトルマッチでヘビー級ランキング4位の挑戦者カーティス・ブレイズと2年ぶりに再戦し、左ジャブでダウンを奪いパウンドで1RKO勝ち。暫定王座の初防衛に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。なお、通常であれば正規王者と暫定王者で王座統一戦が行われるが、正規王者ジョン・ジョーンズがスティーペ・ミオシッチとの対戦を希望しアスピナルとの王座統一戦を拒否したため、UFC 165のヘナン・バラオン対エディ・ワインランド以来、約10年10カ月ぶりとなる暫定王座の防衛戦が行われた。

人物・エピソード

  • UFCでの8勝のうち7勝が1R決着であり、UFCにおける最短平均試合時間記録「2分2秒」を保持している。
  • 元UFC世界ヘビー級王者のフランク・ミアと容姿が似ており、アスピナルがUFCデビュー戦で勝利した後に、ミアはTwitterで「我が息子よ、家族の一員へようこそ」とツイートした。
  • ボクシングの元世界ヘビー級王者タイソン・フューリーのスパーリングパートナーを務めていた時期があり、フューリーの父親のジョン・フューリーはアスピナルについて、総合格闘技とボクシングの両方で世界王座を獲得する最初の人物になるだろうと評価している。
  • 16歳から1年で、身長が5フィート8インチ(約173センチ)から現在の6フィート5インチ(約196センチ)まで急激に伸びたと語っている。
  • 英語とポーランド語の2カ国語を話すことができ、マルチン・ティブラとのフェイスオフではティブラとポーランド語で会話している。
  • ポーランド出身の妻ユスティナグロとの間に3人の息子をもうけており、息子の1人は自閉症を患っている。

戦績

プロ総合格闘技

プロボクシング

アマチュア総合格闘技

獲得タイトル

プロ総合格闘技

  • UFC世界ヘビー級暫定王座(2023年)

アマチュア総合格闘技

  • FCCアマチュアヘビー級王座(2014年)
  • OMMACアマチュアヘビー級王座(2013年)
  • AFCヘビー級王座(2012年)

表彰

  • UFCパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(7回)

出典

関連項目

  • 男子総合格闘家一覧
  • UFC選手一覧
  • UFC王者一覧

外部リンク

  • トム・アスピナル (@tomaspinallofficial) - Instagram
  • トム・アスピナル (@AspinallMMA) - X(旧Twitter)
  • UFC 選手データ
  • ESPN 選手データ
  • TAPOLOGY 選手データ
  • MMA Junkie 選手データ
  • トム・アスピナルの戦績 - SHERDOG(英語)

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